「訴訟国」アメリカならではの案件といえる今回の一件がこのほど報じられました。それが2016年に米国・ダラス在住の夫妻と子ども2人が乗った02年型レクサスES300の追突事故で、夫妻の子ども(当時5歳の娘と3歳の息子)が重症を負ったとして、起こした訴訟。
そもそもトヨタ・レクサス座席不具合の詳細とは?そしてこの267億円を受け取るのはだれなのでしょうか?名前などは明らかになっているのでしょうか?
トヨタ・レクサス座席不具合で事故の詳細・経緯・なぜ?
この事故は、2016年にアメリカの都市ダラスで発生しました。当時、今回の訴訟を起こした夫妻と当時5歳の娘と3歳の息子の計4名の乗った02年型レクサスES300(日本での販売時はウィンダム)が後方から追突されました。
引用元:グーネット
原告側の夫妻の弁護士によると、当時夫妻の子どもたちの座っていた後部座席が事故の衝撃で壊れ、結果として、5歳の娘と3歳の息子が、それぞれ重度の頭部外傷などを負ったと主張しています。さらに、原告側の弁護士は、車が「後部座席の乗客を犠牲にして、鞭打ちなどの後方からの衝突による傷害から前部座席の乗員を意識的に保護する設計になっていた」と述べました。
これ、聞いたときに、「ま~あり得ない」と思いましたね。これだと、「そもそもフロントシートの乗員の安全しか図っていない」と読み取れます。
上記の内容はアメリカのニュースソースなのですが、日本側の報道と少し角度がずれているような気もしました。
日本側での報道では、原因が「フロントシートバック(フロントシートの背部構造)に構造的な問題があった」と述べています。実際の事故の画像などは明らかになっていないので、何とも言えませんが、後ろから追突されて、後部座席に座っていた子どもたちが前部座席に頭を打って頭部をケガしたということなのかもしれません。
その場合、後部座席でもきちんとシートベルトを締めていたのか?などの疑問も湧きますね。
いずれにしても、この裁判では、審議を経て、結局テキサスの陪審員たちの下した裁定によって、トヨタ側に過失があったとし、この原告側の夫妻の訴えを認める判決を下し、トヨタ自動車に2億4200万ドル(約267億円)の支払いを命じる評決を下しました。
もちろん、トヨタ側は上訴の選択肢を検討することを明らかにしています。また、トヨタのスポークスマンであるエリック・ブース氏は発表資料内で次のように述べています。
「陪審団の判断を尊重する一方、われわれは負傷が02年型レクサスES300のデザインや製造過程の不具合でなく、今回の事故に固有の要因によるものと引き続き確信している」 引用元:Bloomberg(ヤフー配信)
もし、上訴すると、今回の評決が覆る可能性もありますが、ある意味訴訟王国アメリカでのモノづくりの怖さを知った気がしました。
トヨタ・レクサス座席不具合で賠償金267億円を受け取るのはだれ?
アメリカのニュースでは明らかにされていますが、今回この訴えを起こしたのは、米国・ダラス在住のBenjaminさんとKristi Reavisさん夫妻。
もしこの訴訟でトヨタが負けることになると、この夫妻のもとに巨額の賠償金が入ることになります。
もちろん、愛する子どもが自動車事故でケガをしたとなれば、その治療にかかってくる医療費やもし障害が残るようなことになれば、将来にわたって抱える身体&精神的な苦痛への賠償金という意味合いで、親が子どもの未来をそして家族を守るために、訴訟を起こすことは全く正しいことだと思います。
しかし、その損害賠償金の金額の大きさに驚きを隠せませんね。
まとめ
この事故では、夫妻の大切な子ども2人がケガをしたことで起こした訴訟であり、別に訴訟を起こすことは間違ったことではないと思います。
しかし、こういったケースでは、年々賠償金の度合いもエスカレートしていっている気がしますし、もしこれがトヨタではない、アメリアの自動車メーカーだった場合に、同様の評決が下ったのかといった点も含めて気になります。
今後、おそらくトヨタ側も上訴する可能性が高いと思いますし、この裁判の行方にも注視していきたいと思います。
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