ここでは、車の税金(自動車税)が走行距離別で決まる仕組みを検討している理由は?なぜ?そして、いつから新しい税制での課税が始まるか?を取り上げます。
またもや・・・「取れるところから税金を取る!」の発想?で、政府・与党(自民党)が自動車関連の税制を抜本的な見直しに取りかかり、走った距離に応じて課税する仕組みの検討を始めることが報じられました。
このニュースで報じられたのは、「こうした手法は海外でも導入されている」とのことでした。いや・・・しかし本当なんでしょうかね?
>> 自動車税の走行距離別課税はいくら(何%)&測定方法は?節税対策は?
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車の税金(自動車税)が走行距離別で決まる仕組みの理由は?なぜ?
ニュースでも報じられている部分から察するに、車の税金(自動車税)が走行距離別で決まる仕組みを検討している理由ですが、簡単にいえば、次の点が関係していると思います。
- 電気自動車が普及することで、「排気量」に応じての課税が難しくなるから、税収が減るため取れるところから取る
- 最近は燃費の良いエコカーが多く、長い目でみればガソリン税の税収が減っていくはず
- この新しい税制を検討しているのが都心部に住む議員たちで、車の有無が死活問題の地方の実情を理解していない
そもそも、エコカーや電気自動車の普及で、給油の頻度が減ってきているため、ガソリン税の先細りが見えています。それも、今回の税制見直しと関係があるような気がします。
それにしても、よく言われるように、ガソリン税は高すぎですよね!
その内訳は、次の通りです。
- 本則税率: 1リットルあたり28.7円
- 暫定税率: 1リットルあたり25.1円
- 石油税: 1リットルあたり2.54円
- 消費税: 8%
合計、1リットルあたり約60円も税金を支払っているわけですね。
冷静にガソリン税を俯瞰してみると、「税金を払うために、ガソリンを入れている」ような気が・・・。
ま~、同じことはお酒類にも言えると思いますが。
さらに、少子高齢化でますます車人口が減っていますし、そもそも今の若い世代は車に乗らなくなっていますし、自動車に代わる便利な交通手段が発達しており、無理して車を保有(維持)しなくても良くなってきていますよね。
話を戻して、車の税金(自動車税)が走行距離別で決まる仕組みの導入は、景気に冷や水を浴びせる感じで、危険だと思います。
運輸会関係の会社やカーシェアリングの会社にとっては、業績に大きく影響しかねないですし、そもそも”配送コスト”を含めて上がることも意味していて、車を持っていない人にとっても、実は大きな負担を強いられる部分がありそうです。
もちろん、特に車の手放せない地方の車保有者にとっては、ますます生活の厳しさが増す気がします。
車の税金・走行距離別はいつから?
車の税金(自動車税)が走行距離別で決まる仕組みの実際の運用時期ですが・・・。
報道によると、年末にまとめる2019年度与党税制改正大綱に”将来的な検討課題として盛り込む”方針で、見直しは20年度以降になるとのこと。
この”20年度以降”という表現が微妙ですが、今はまずアドバルーンを上げて国民の様子を見ているんじゃないでしょうか。
2019年には消費税が10%になることで、ますます財布の紐がきつくなる(消費しなくなる)でしょうし、ここに手を付けても良いことがない気がしますが。
でも、増税は待ったなしで、2019年の消費税アップでひと段落した、2021年とか2022頃から普通に導入されそうな気もします。
こちらの記事では、一人当たりいくらくらい払うことになりそうか試算しています。
>> 自動車税の走行距離別課税はいくら(何%)&測定方法は?節税対策は?
他の国の自動車税の実情は
今回、関連ニュースで報じられたのは、「こうした手法(車の税金が走行距離別で決まる)は海外でも導入されている」とのことでした。
ちなみに、他国の自動車税の実情ですが、分かっている限りの話になりますが、「排気量」ベースで自動車税を決めてるのは、ドイツと韓国の軽自動車だけです。
ドイツと韓国の課税の方法は以下の通りです。
- ドイツ ⇒ 2009年から「排気量」ベースをやめて「CO2の排出量」を重視した自動車税へ移行
- 韓国 ⇒ 1000cc以下の軽自動車だけに、排気量ベースでの自動車税の区分をしている
たしかに、世界的に見ても、もっといえば、先進国の中で見れば、日本のように純粋に「排気量」の区分で自動車税を決めていく方法は、レアなことが分かります。
そして本質的な部分になりますが、なぜ、他国では、「排気量」ベースで自動車税を決めないかというと、それが正当ではないと判断しているからです。
簡単にいうと、メインのユーザー層の話になりますが・・・。
● 日本: 道が狭く、渋滞しやすいので基本、排気量も小さめで燃費のイイクルマが売れる
● ドイツ: アウトバーンをはじめスピードを出せる高性能のスポーツカーのニーズが高いから排気量大き目の車が必要だし売れる
つまり、ドイツなどは車を走らせる道路環境が違い(道が広く飛ばせる)=”ニーズがもともと違う”わけなので、他国のやり方を無理くり、模倣する必要もない気がするんですけどね。
今の、排気量の区分ごとに税金を支払う仕方の方が、日本には合っている気がします。
もちろん、電気自動車などへの課税をどうするかというテーマが残るのですが、走行距離で税額を決めるやり方は、不公平感も生まれ、日本には合わないと思いますね。
もちろん、世界での流れに合っていないから、税制を変えるというのは役人さんの理論(理屈)なのでしょうが、もう少し日本の現状を理解して頂きたい気もします。
車の税金(自動車税)が走行距離別で決まる理由は…なぜ?いつから? ~まとめ
車の税金(自動車税)が走行距離別で決まる仕組みは、地方で、車の保有と維持が必須の地域に住む人にはかなり負担を強いるものになりそうです。
実際に、地方に住む人の車で走る毎月の走行距離は、半端ないですよね。
また、配送料の値上げなど、車を持たない人にも負担として重くのしかかりそうな気がします。
国土が狭く、高排気量の車種よりも、2L以下の低中排気量の車が多く売れる日本では、従来通りの排気量に合わせた課税の方法がいいと個人的には思います。
電気自動車への課税とかのテーマはあると思いますが、そもそも”クルマ関連”からこれ以上税金を取らなくてもいいのでは?と感じますけどね。今後に注目してみないと・・ですね。
だれでもできる!走行距離別での課税への節税対策とは?
車を保有して運転する以上は、発生してしまう”自動車税の走行距離別税”。やれる対策は限られています。
ですが、誰もができる、有効な節税対策があります。
それは、自動車の乗り換え時に、愛車を”安易にディーラーの下取りに出さない”ということ。あるワンステップを挟むだけで、お金を得られてその分を税金の支払いに充てることができ、結果として節税になります。
筆者も分かるのですが、ディーラーの営業さん任せで、新車購入時に、愛車をディーラーの下取ってもらうと”ラク”なんですよね。営業さんも、こういってはなんですが、「悪いようにしません」的な営業トークをしてきますよね。
でも、ある時に、何も考えずに、ディーラーで下取りをしてもらっているだけで、ものすごい損をしていることに気づいてしまいました。
コチラの記事では、愛車を高く買い取ってもらう方法を解説しています。
ご関心があればご覧ください♪
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