ここでは、走行中に突然、車のタイヤがパンクしたときにやるべき3ステップを説明します。さらに、走行中にタイヤパンクした場合、何kmあるいは何km/hくらい走行可能なのか?について取り上げます。
では、さっそく本題です。
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Contents
車のタイヤが走行中に突然パンク!やるべき3ステップはコレ!
走行中に車のタイヤがいきなりパンクした場合、やるべき3ステップはコレです。
ポイント
- ハザードランプを点灯させる: まずは落ち着いて、後方車両や周囲の車両にトラブルを知らせるためにハザードランプを点灯させましょう。そして後方の車両の通行の妨げとならないよう、ゆっくりと路肩に停車させます。
- ハンドル(ステアリング)をしっかりと握る: タイヤがパンクすると、車のコントロールが失なわれることがあります。車をコントロールするために、ハンドルはしっかりと握りましょう。
- ブレーキを上手に使ってゆっくりと停車させる: 高速の状態でパンクした場合に焦ってブレーキを踏むと、スリップしてしまったりホイールを傷つけてしまうことも。できれば、25km/h未満程度まで減速したら、ゆっくりとブレーキをかけて停止させましょう。(出典元:https://www.autoacxy.com/can-you-drive-on-a-flat-tire/)
これらの3ステップをまずは意識して行いましょう。
ちなみに後述しますが、ランフラットタイヤの場合には、パンクしたとしても、そのままの状態で、最長80~100km程度の走行が可能となります。
しかし、どんな種類のタイヤを履いていても、タイヤのトラブルのチェックのために車外に出るケースもあると思いますので、上述のハザードランプを点灯させることや、ゆっくり停車させる点などは、同じように活用することができますので、参考になさってください。
タイヤが走行中にパンク!どれくらいの距離と速度で走行できるの?
つづいて、タイヤが走行中にパンクした場合、走行しつづけてもイイのか?どれくらいの距離や速度で走行できるのか?について取り上げます。
結論から言うと、タイヤパンク後に走行可能な80km/hは次の通りです。
ポイント
- 通常のタイヤ: 状態にもよるが、低速(30km/h)で数百メートル走行可能
- ランフラットタイヤ: タイヤトラブル発生後・最長80~100km程度の走行が可能(空気が抜け始めてから走行できる距離や速度はタイヤメーカーによって異なる)
今、履いているタイヤのタイプに応じて、タイヤパンク後、この距離と速度で走行できると覚えておきましょう。
では、それぞれのタイプのタイヤで、パンク後に走行し続ける場合、留意しておきたい点についても説明していきますね。
走行時に通常のタイヤでパンク!知っておきたい走り続けるリスクとは?
前述のように、通常のタイヤでパンクした場合、タイヤの状態にもよりますが、その後、低速(30km/h)であれば数百メートル走行可能な場合があります。
しかし通常のタイヤで、パンクした後も無理して走り続けると、次のようなリスクがあります。
注意ポイント
- 自動車がダメージを受けるリスク
- ホイールが傷つき交換必須になるリスク
通常のタイヤでパンク後に走り続けると、自動車がダメージを受けるリスクがあります。
つまり、タイヤのパンクが原因で車体が沈み、車体の床下(フロアパネルやシャーシの床下面とも呼ぶ)に、路面の障害物やモノが当たってしまい、車にダメージが及ぶことがあるのです。とくに、路面がバンピーだったり、障害物のあるようなコンディションだと、自動車がダメージを受けるリスクが高まります。
また、ホイールが傷ついてしまうリスクもあります。
つまり、愛車のタイヤがパンクして空気圧が極端に低下した状態で走り続けることで、ホイールへの過度の負荷がかかることに・・・。結果として、ホイールが傷ついてしまい、ホイールの交換を余儀なくされることもあります。
https://twitter.com/gallowaypeyton/status/1151644119275573250
ちなみに、多くの車は、その構造上エンジン(パワートレイン)を搭載しているフロント部分の重量が重いです。そのため、前輪(フロント)タイヤがパンクすると、リアタイヤに比べて、より大きな負荷がかかります。結果として、前輪(フロント)のタイヤとホイールにダメージが及んでしまい、交換が必要になることが多いです。
一方、エンジンの重さが前輪ほどかからない後輪(リア)タイヤがパンクした場合には、比較的重量が軽いため、そのまましばらく走行してもホイールが傷つきにくいことがあります。
ランフラットタイヤなら、走行中タイヤパンク後もしばらく走り続けることができる!
ランフラットタイヤの場合、タイヤのパンクなどのトラブル発生後、最長80~100km程度の走行が可能です。また、80km/h程度の最高速度で走行できますので、高速道路などでタイヤトラブルを抱えても、一番左側の走行車線をゆっくりと走行することも可能です。
しかし、前述のように、空気が抜け始めてから走行できる距離や速度はタイヤメーカーによって異なります。
日本で発売されている、タイヤメーカー各社のランフラットタイヤの走行可能距離と走行可能最高速度は以下の通りです。
メーカーと名称 | 走行可能距離 | 走行可能最高速度 |
ブリヂストン(RFT) | 80km | 80km/h |
ミシュラン(ZP) | 80km | 80km/h |
ヨコハマタイヤ(ZPS) | 80km | 80km/h |
ダンロップ(DSST) | 80km | 80km/h |
ピレリ(r-f) | 80km | 80km/h |
コンチネンタル(SSR) | 80km | 80km/h |
日本で発売されている、上記に挙げた各社のランフラットタイヤの走行可能距離や走行可能最高速度は、ほぼほぼみな同じ水準であることが分かります。
なお、最近、日本でも販売本数を伸ばしている、いわゆる中華タイヤや台湾製タイヤでもランフラットタイヤを販売しているメーカーがあります。
たとえば、最近売り上げを伸ばしている台湾のタイヤメーカー・NANKANからもランフラットタイヤが発売されていますが、走行可能距離や走行可能最高速度についてのはっきりとしたデータが得られませんでした。
しかし、他社タイヤメーカーのランフラットタイヤの走行可能距離や走行可能最高速度に比べて極端に性能が落ちることは考えられないでしょう。
その理由は、以下の定義を見ていただくとお分かりのように、そもそもランフラットタイヤが、走行可能距離が80km、走行可能最高速度が80km/hで走行可能なタイヤを指しているからです。
ランフラットタイヤとは?
タイヤの空気圧がゼロになっても、一定距離を走行できるのがランフラットタイヤです。時速80kmで距離80kmの走行が可能で、いざという時でも近くの修理工場までなら十分に耐えられるよう設計されています。ランフラットタイヤの場合、パンクの判断が難しいため、空気圧でパンクを感知するタイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS)(※2)が装備され、警告灯で表示されます。これにより、万一のパンクに際しても車外に降りることなく、あわてずに対応することができるのです。
出典元:JAFの公式サイト
もちろん、ランフラットタイヤにも、”通常のタイヤに比べて価格が高いことや、パンク等タイヤのトラブルが発生しても、内部構造を破壊しながら走行できるように設計されていることから、パンク修理ができなかったり&できたとしても限られたお店でしか対応していない”など・・・デメリットもあります。
今日は新しいタイヤに履き替えて来ました、速度記号がYのタイヤですので300キロのスピードに耐えられ、ランフラットタイヤなのでパンクしても80キロのスピードで80キロメートル走れます、素晴らしいタイヤですが、日本では必要ありませんね笑必要無くても履くのが贅沢です、安全です、絶好調ですね。 pic.twitter.com/z4fmvmy2dT
— まさあき 絶好調 (@masaaki_a) May 30, 2019
しかし、タイヤが走行中に突然パンクしたとしても、とりあえず80kmもの距離を走行できるのは心強いですよね。
実際、遠方に出ていなければ、いったん自宅に戻ってきて、近所のなじみのタイヤ専門店などでタイヤ交換作業などを依頼&手配するという選択肢があるわけで、これは助かるものです。
タイヤが走行中にパンク!やるべき3ステップ!走行続行はOK? ~まとめ
走行中に車のタイヤがいきなりパンクした場合、やるべき3ステップは以下の通りです。
ポイント
- ハザードランプを点灯させる: まずは落ち着いて、後方車両や周囲の車両にトラブルを知らせるためにハザードランプを点灯させましょう。そして後方の車両の通行の妨げとならないよう、ゆっくりと路肩に停車させます。
- ハンドル(ステアリング)をしっかりと握る: タイヤがパンクすると、車のコントロールが失なわれることがあります。車をコントロールするために、ハンドルはしっかりと握りましょう。
- ブレーキを上手に使ってゆっくりと停車させる: 高速の状態でパンクした場合に焦ってブレーキを踏むと、スリップしてしまったりホイールを傷つけてしまうことも。できれば、25km/h未満程度まで減速したら、ゆっくりとブレーキをかけて停止させましょう。(出典元:https://www.autoacxy.com/can-you-drive-on-a-flat-tire/)
- タイヤが走行中にパンク!走行できる距離や速度: 以下の通り
参考
- 通常のタイヤ: 状態にもよるが、低速(30km/h)で数百メートル走行可能
- ランフラットタイヤ: タイヤトラブル発生後・最長80~100km程度の走行が可能(空気が抜け始めてから走行できる距離や速度はタイヤメーカーによって異なる)
通常のタイヤと違いランフラットタイヤの場合、価格が高かったり、いざパンクすると修理ができない場合があるなどデメリットもあります。しかしながら、最近ではスペアタイヤを搭載していない車も多く、高級車などでは、ランフラットタイヤをデフォルトで履いているケースも多いです。
いずれにしても、今愛車が履いているタイヤの特性を理解し、いざ走行中に車のタイヤがいきなりパンクした場合には、やるべきステップを踏んだ上で適切に対処したいものですね。
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