運転テクニック

濃霧の安全な運転方法5つ!ライトの正しい使い方&ハイビーム使用はNG?

濃霧の安全な運転

ここでは、濃霧での安全な運転の方法、ライトやハイビームの使い方などを取り上げます。運転中、悩ましいコンディションのひとつが霧。

運転のスキルに関係なく、濃霧にもなれば思わず緊張するものですよね。そんな中を安全に運転する方法をマスターしておきたいもの。ライトの使い方を含めて理解しておきたいですね。

 

濃霧での安全な運転方法5つとは?

濃霧の安全な運転方法

 

とくに、運転中、霧が多く発生するのが、山間部。”上昇霧”とも呼ばれるこのタイプの霧は突如発生するのが特徴。そんなで濃霧でも安全に運転する方法を5つ紹介します。

 

1. まずはスピードダウン!

まずは、アクセルを緩めて10~30kmくらいの速度で走行しましょう。

また、霧の程度によっては、ワイパーで拭き取っても拭き取れないほど湿気を含んでいる霧や、視界が数メートルしか利かないようなタイプの霧が発生することもあります。

そんなケースでは、さらに速度を落として、”徐行”するようにしましょう。

ちなみに、”徐行とは一体時速何kmのことなのか?”ですが、諸説あります。たとえば、道交法では「直ちに停止できる速度」と定義されていますし、交通事故などの実際の判例では、時速10km以下を徐行と定義されています。

ですので、徐行とは時速4~10kmのことを指します。

濃霧の安全な運転方法

 

言いかえれば、異変を感じてブレーキを踏んで停止できる距離が、1m以内に収まる速度ともいえます(ただし乾燥した舗装路面の場合)。視界の悪い濃霧の中では、時速4~10kmで走行するようにしましょう。

また、路面コンディションによっては、さらに低速気味で走行するようにしたいもの。

JAFのデータによると、霧の日の“見誤り事故”の発生する割合は、晴れの日に比べて6倍も高まるとのことです。ちなみに、“見誤り事故”とは、「予想していたよりもカーブが急だった」、「道路が凍結しているとは思わなかった」といういった、周囲の状況を“見誤る”ことによって発生する事故のこと。(出典元:JAF公式サイト)

視界が悪い濃霧のときには、徐行していれば、このような“見誤り事故”の発生を避けることができます。

 

2. ”車間距離は広め”が鉄則!

濃霧の安全な運転方法

 

もし、前に先行車がいるときには、かりにスピードを出していなくても、”車間距離は広め”にというのが鉄則。視界良好のときは、先の方まで見通せて、早期で前方で発生したトラブルに気づけるし、対応できるもの。

でも濃霧のときは、先行車のリアランプを頼りに走るため、先行車との間の車間距離が狭いと、先行車が急ブレーキを踏んだときに、対応できない場合があります。

ですので、意識的に車間距離を空けて走行しましょう。

 

3. 他のクルマを先に行かせる

 霧が深いときに、自分が先頭を走るのは不安だったり、疲れるもの。できるだけ、他のクルマを先に行かせて(=先行させて)、そのあとについて走るようにしましょう。

こうすることで、疲労度がだいぶ違ってきます。とくに、前を走るクルマがリアフォグランプを点灯させている場合、それを目印にして走行するようにしましょう。霧の中でも、ついて行きやすくなります。

ちなみに、リアフォグランプとは、リアバンパーのセンター部などに取り付けられているもので、悪天候で視界が悪いときに、”自車の存在位置を後続車に知らせる”ためのもの。

もともと、欧州車ではリアフォグが標準装備されていましたが、最近は国産車でも取り付けられているクルマが増えてきています。

 

また、もし自分の運転するクルマにリアフォグランプが装備されているときには、霧の中では点灯させるようにしましょう。しかし、普段からライトと一緒に点灯させることはやめたいもの。後続車からすると意外とまぶしくて眩惑するんです。

いずれにしても、自分の前に、先行車が1台でも走ってくれると、安心感や疲れ方がだいぶ違うので、試してみましょう。自分がイキって他のクルマを先導するなんて・・・疲れるだけです。

 

4. センターラインを目印にしてゆっくり運転する

霧の中を走行するときには、センターラインの白線やキャッツアイを目印にして、センターライン寄りをゆっくりと走りたいもの。

そうすれば、前述のようにコースアウトしたりする“見誤り事故”を防ぐことができます。

 

ちなみに、キャッツアイとは、道路のセンターラインなどに設置されている反射鏡のことで、ライトがあたると猫の目のように”キラキラ!”と光る、アレのことです。 ネーミングがイイですね!

 

5. クルマを停める

状況や必要によっては、無理して運転はせず、車を停めて霧が晴れるのを待ちましょう。ただし、狭い道や路側帯、さらには後続車が視認しにくい場所に車を停めるのは逆に危険です。

できれば、道の駅やコンビニなどの安全な場所に停車させて待機し、霧が晴れてから動き出しましょう。

 

また、その場合は、周りのクルマに自車の存在が分かるよう、ライトやフォグランプは点灯したままにしておきたいもの。

 

濃霧でも安全な運転方法・ライトの使い方&ハイビームはNG?

さて、霧が出てきた道を走行する場合、安全な運転をする上で必要なのが、正しいライトの使い方。

ハイビームの使い方についても。

 

濃霧でライト点灯時は要ロービーム! ハイビームはNG!

霧の発生した道を運転する場合ですが、ライトを点灯させる場合には、ロービームを点灯させましょう。つまり、”ライトは下向きに!”というわけです。

つい本能的に、明るい方がイイからと思って、ライトをハイビーム(=上向き)にしてしまうかも。そうなると、光が霧の粒子に拡散されてしまい、乳白色のカーテンのようになり、視界が悪くなり危険です。また、対向車が眩惑されてしまいます。

霧の中では、ハイビーム=ライト上向きはNGです! 

 

 

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後述しますが、霧の中では”ライトを下向き+フォグランプ点灯”の組み合わせで粛々と進みましょう!

 

フォグランプは万能・・・なわけがない!

フォグランプは、”ごく気休め程度の効果しかない”ということを覚えておきましょう。フォグランプの本来の目的は、濃い霧の中などで、対向車や周囲のクルマに、あなたのクルマが「ここにいるよ!」と認識してもらうこと

なので、フォグランプを点灯したからといって、視界が広がって、いきなり遠くまで見通せるとかは決してありません。

 

 

実は、筆者も、昔、愛車に付いていたフォグタンプの目的や意図を誤解していたことがあります。つまり、フォグランプを点灯させれば、視界が良くなると思い込んでいたことがありました。

あるとき、箱根にドライブに行ったのですが、ものすごい濃霧が発生したことがあります。今思い返しても、人生で一番の濃霧かも・・・。で、自信満々にフォグランプ点灯させました。

たしかに、ヘッドライトに比べて、ある程度広く照らしている印象にはなりましたが、「えっ?」というくらい視界が悪かったです。

つまり、フォグランプの役目は、あくまでも、「自車がここにいるぜ!みんな追突しないでね!」とアピールすることなんですね。

あと、蛇足ですが、ラリーレースなどで、ラリーマシンにフォグランプがたくさん取り付けられている画像や映像を見たことがあるかもしれません。「あっ!霧の中では、フォグランプたくさんつけるのアリじゃない?」と考えるのは、NGです。

 

道交法の保安基準(道路運送車両法)では「フォグランプ(前部霧灯)を、同時に3つ以上点灯させてはいけない」と定めており、3つ以上のフォグランプを点灯させるのは、違反になってしまいます。

また、そもそも、実際にフォグランプをたくさん取り付けても、濃霧ではそんなに効果はありません。

ところで、カー専門店に行くと、フォグランプにもいろいろな種類がありますよね?その選び方についてなのですが・・・。

たしかに、白っぽいライトの方が今風で断然おしゃれだけど、濃霧対策的には黄色寄りの色のほうが見やすいので、自分がどういう道路をよく走るのか?で決めると良いと思いますよ。

山の中とか雪が多いところを走るときが多ければ、白よりも黄色寄りのほうが実用性はかなり高いです(実際山で雪が結構ふると黄色の方が断然見えます)。

でもおしゃれ的には全然白の方が良いですよね~・・・やはり自分の住んでいる地域などを考えて選びたいですね。

濃霧の中では、フォグランプは断然あった方が良いです。ですが、繰り返しになりますが、フォぐランプは、あくまでも「自分がここにいるよ!」と周りに知らせるのが本来の目的で、運転する自分が視界確保をすることが目的ではないことを覚えておきましょう!

 

霧の中を安全に運転する方法:まとめ

ここまでで、濃霧の中を安全に運転する方法とライトの使い方やハイビーム使用はNGなのかを取り上げました。

 

濃霧の中を安全に運転する5つの方法

  • まずはスピードダウン!
  • ”車間距離は広め”が鉄則!
  • 他のクルマを先に行かせる
  • センターラインを目印にしてゆっくり運転する
  • クルマを停める  

ライトの使い方&ハイビームはNG?

  • 濃霧でライト点灯時は要ロービーム! ハイビームはNG!
  • フォグランプは万能・・・なわけがない!

標高の高い山間部の山道で発生するタイプの霧は、”上昇霧”といって、山間部で発生しやすい霧。その理由は、山は標高が高くなるほど気圧が低く空気は冷えます。その空気が冷やされて発生するのが、”上昇霧”というわけです。この霧に対処することが必要になるんですね。

濃霧の中を運転するにしても、要は、霧の程度や状況に合わせて何をすべきかをきちんと知っておくことです。それだけで、安全に運転することができます。是非、ここにある情報を参考にして、濃霧の中のドライブを楽しみましょう。

 

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